相続が起きたら最初にすること
「相続手続きについて」
大切なご家族を亡くされた場合、その悲しみの中でご葬儀や納骨・法事などの供養を行うと同時に、相続も行わなければなりません。
相続といえば、相続争いといったトラブルや相続税をはじめとする税金のことなど大変な印象もありますが、単に手続きを進めるだけでも煩雑で負担感を覚えるものです。また、一生に何度もある手続きではないので、戸惑うことも多いでしょう。
そこで、事前に「相続手続き」を知っておくことは肝要です。
事前の相続対策というと、どうしても相続税対策に偏りがちですが、「相続手続き」を知っておくことも、大事な相続対策のひとつなのです。
「相続の仕方を決める2つの方法」
では、相続が起きた場合、まず何をすれば良いでしょう。
相続が起きた時に誰が故人の財産を受け継いでいくかについては基本的に2つの方法があり、遺言書があれば、基本的にはそこに記されているとおりに受け継いでいきます。遺言書がないときは、相続権のある家族が話し合って誰がどれを受け継いでいくのか決めることになります。これを遺産分割協議といいます。
「遺言書の探し方」
したがって、相続が起きた場合に最初にすることは、「遺言書があるかどうか探す」ということになります。
遺言書については生前に書いたかどうかを聞いているケースも多いでしょうが、親子でも離れて暮らしている期間が長い場合や相続人が甥姪などであまり交流が無かった場合など、故人との関係性によっては全く分からないことが多いのではないでしょうか。
具体的な遺言書の探し方としては、金庫の中や仏壇の裏などの大事なものを保管してそうな場所を中心に探していくことになります。どうしても見つからない場合、公正証書で作成した遺言書なら公証役場で原本が保管されていますので、公証役場で調べてみるべきでしょう。ちなみに、平成以降に作成した遺言書なら、作成した現地の公証役場だけでなく、全国各地の公証役場で遺言書の有無を調べることができます。